食品工場の電力計画では、受変電設備の配置が工事費と運用効率に大きく影響します。

工場の規模が大きい場合や、エリアごとに電力負荷が偏在している場合には、受変電設備を1か所に集中させるよりも、複数に分割して分散配置する方法が有効です。

特に、低圧幹線を100m以上引き回すケースでは、配線距離が長くなるほどコストが膨らむ傾向があります。

そこで、受変電設備をエリアごとに配置し、高圧幹線による配電方式へ切り替えることで、工事費削減と電力損失の低減が可能になります。

分電盤をエリアごとに設置する方式を採用することで、保守性が高まり、トラブル発生時にも影響範囲を局所化できるため、迅速な対応と効率的な運用が可能になります。

一方で、分電盤を複数配置する場合には、負荷の偏りを防ぐため、各分電盤の負荷率を均一化するよう綿密な計画が必要です。
特定エリアに負荷が集中すると、過負荷による設備トラブルや容量の過剰設計につながり、コスト増やリスク増大の原因にもなり得ます。
 

各分電盤の負荷率（負荷の偏り）は極力均一になるように計画することで、設備の効率化・過負荷リスクの回避が期待できます。